失恋して暫くの間は
「なんだか色々考えて疲れちゃったし、ちょっと休みたいな」
と思うものです。
西村しのぶのマンガ「サードガール」に
「失恋には時間薬と男薬。
問題は男薬をいつ飲むか?」
「時期が早過ぎてもダメだし、質にもこだわりたい。
あと、飲み過ぎはダメよね。」
という会話が出て来ます。
西村しのぶのマンガに出てくる女性たちは、強く明るく逞しく、自分の信念を持って笑っていて、美人でテキトーで魅力的で好きです。
今最新なのは「砂とアイリス」ですが、これお話の続き出るかしら…?
完結させずに終わってしまう作品ばかりの作家さんなんですが、でもストーリー自体、日常を描いている感じなので、結末が無くてもいいかなぁという感じだから許されている感じですね。
20代はやはり、次の恋で結婚をして出産したいとかなら、男薬も大事だと思います。
でもアラフォーになると、次の男薬が出るかどうかも疑問が湧き、不安になります…。
私はそもそも子供の頃から「大好きな人と家族になりたい」という願望はあるけれど、専業主婦やパート主婦にはなりたくなくて、手に職をつけたいと思っていました。
もちろん同僚女性たちは、仕事しながら家庭を作っていきました。
やはり技術職なので、結婚して正社員を辞める人は多いし、妊娠して辞めた人もいます。
でもフリーランスとか独立をして仕事は続けている人もいます。
「仕事ばかりで出会いが無い」
と言いたいところですが、私は2年に1度は好きな人が出来るので、出会いが無くはない人生なんでしょう。うまくいってないだけで。
でもなかなか恋をしない人は、やはり「復縁」に賭けたくなるよなぁ、と思います。
新しい恋をするのは億劫だし、また元彼以上に好きになれる人が出るか分からないし。
かと言って、1人で生きていく覚悟も決められない。
でも婚活したいわけじゃない。
あぁ、今はまだ疲れてるから、恋はしばらく休みたいな…。
休むことにより、もう立ち上がるのが面倒くさくなることもあるし、休んだおかげで元気になってまた活動できるかもしれない。
これ、どちらに転ぶか分からないところが怖いところです!
私の友人の独身者は、もうすでに諦めかけています。
「恋をしたい、と思わない人間もいるのに、世間は勝手に『寂しい人』とレッテルを貼ってくる」
と言っていて、でも本当に心からそう思っているのか、そう思わないと心の安定が保てないのか、長年の友人である私にも分かりません。
何が前向きで、何が後向きなんだろう?
好きな人と結婚出来る人が強者で、
条件で選んだ人と結婚出来る人が普通の人で、
1人を心から楽しめる人は幸せな変わり者で、
1人で閉じ篭っている人は偏屈で、
好きな人に振り向いてもらえない人は弱者。
私はそんなカテゴリー分けをしている気がします。
元彼のことを引きずっていたり、片思いをしている時は、
「本当は一緒にいたい人がいるのに、今はその人は他の人と笑って過ごしているから、私は私なりに楽しく自分の時間を過ごさなくてはいけない」
と思って、休日は虚しい気持ちを無理矢理前向きに変えるために、外に出掛けたり、ブログ更新をしたりしていました。
だから、既婚の歳上女性同僚から
「あなたはアクティブだよね。」
と言われることがあります。
「1人で自宅に篭っていると、悪いことをしているみたいな気持ちになってしまうから、ネタ探しだと思って出掛けてるんだ」
といつも答えています。
私はブログアフィリエイトをやっているので、毎日報酬額をチェックしては、
「やった!増えた!」
「今日は調子悪いなぁ」
とか目に見える数字をモチベーションにしながら、何かをする度に
「これネタになるかな?」
と思って暮らしています。
失恋して落ち込んでいる気持ちさえも、ネタにして元を取ろうとしています。
コマネズミか!
だから今は、眠っている時が1番楽です。
仕事も集中力や達成感を得られる時はありますが、対人ストレスでイライラしたりしてしまうので、誰にも傷付けられずに眠っている時はホッとします。
そして目覚めた後に
「こんなに人生の時間を睡眠で無駄遣いする自分はダメだな。
今、私が本当に一緒にいたい人は、他の人といるのに。
私は今度こそ一緒にいてくれる好きな人を早く見つけないといけないのに」
と罪悪感に見舞われます。
心の中に、正論をドヤ顔で振りかざすネット住民みたいな人がいて、それが私を常に追い詰めます。
なんて非生産的なんでしょう!
今を楽しめばいいのに!
ゆっくり休んで病気を治すときみたいに、休むことが良いことで前向きなことだって思えばいいのに!
こう書いてみると、やっぱり私は、疲れているんだと思います。
私を疲れさせたのは、私自身です。
何か手仕事をしていないと落ち着かない農家のお婆ちゃんみたいに、ジッとしている自分が落ち着かない悪者みたいに思うんです。
冷静に考えてみると、そんな風に時間を持て余す人はたくさんいて、だからこそ皆んな旅行をしたり、読書や映画観賞をしたり、趣味を持ったりするんですよね。
でも私は、趣味は恋愛の合間にするもので、恋愛していないのに趣味にハマるのは悪いことだ、と思ってしまっています。
自分以外の人が趣味にハマっているのは羨ましいです。
「罪悪感を感じずに、趣味にハマれて羨ましいなぁ」
と思います。
片思いでも、好きな人がいる時は、
「今度こうしてみよう」
「あの時は楽しかったな」
「ちょっとずつ仲良くなれてる!」
と、日々その人のことで頭を一杯に出来て、罪悪感が薄まります。
こう書いていくと、だから私は2年に1度は好きな男性が出来るんだなぁ、と思います。
身の丈に合った振り向いてくれる人ではなく、
「素敵〜」
と思える人を好きになって、その人に近付いていくと、ただただその時を楽しむことが出来ます。
私の趣味は、好きな男性のことを1人で考えて、行動することなんでしょう。
好意を積極的に見せると、相手の男性も嬉しそうに笑ってくれて、達成感があります。
だから、付き合えなくても幸せなんです。
むしろ付き合うと、関係を持続することを考え出して、正解不正解を考えてまた辛くなります。
あぁ、そうか。
私は「罪悪感を薄めるため」に恋をしようとしているんだ。
でもその罪悪感って何で生まれるんだろう?
「1人でいて何もしないのは、寂しくて惨めで悪いこと」だから?
そう言えば、そういう気持ちは小学生くらいからありました。
「遊ぶ友達がいない時間を埋めるためにマンガを読んだり描いたりする」
「読書をしていると、知識を詰め込んだり物語の世界にハマれるから、現実の嫌なことを忘れられる」
寂しがりのくせに、他人と合わせるのは疲れる、典型的なオタクなんです…。
でもオタクな自分に罪悪感を感じてしまう。
だから、「罪悪感を感じずに恋を休むのは、良いこと」だと思います。
「期限を決めて、その間シッカリ休む」と思えたら、安心して休むことが出来ます。
でも「罪悪感を感じながら恋を休む」のは、自分で自分を追い詰めてしまうこともあります。
「そんな自己満足なことばっかりしないで、早く出会いの場に行って、身の丈に合った男を捕まえなさい!」
と言う脳内のネット住民が騒ぎ続けたら、
「うるさい!」
と言って耳を塞ぐ時間も、人生には必要です。
農耕民族らしい、毎日食物を育てていないといけない、という脅迫観念があるんだなぁ。
雨が降ってるから、今日は農作業はお休み。
雨が植物を育ててくれてる。
恋を休むのは、自分の心と体を休めて、英気を養っている時間。
その間に読書したり映画観賞するのだって、立派に経済を回していることだから、非生産的なことなんかじゃない。
毎日働いて、それだけでも心身は疲れているんだから。
だから、今は休もう。恋だけじゃなく、脳内のネット住民もお休みさせよう。
そもそも本館ブログのタイトルは「アラフォー女JAL陸マイラーで与論島を目指す」というもので、陸マイラーで貯めたマイルで、ずっと映画の「めがね」を観たときから行きたかった与論島に行ったことがあります。
その時は、先日失恋した男性のことをなんとなく気になっている頃で、でも脳内では元彼のことばかりメインで考えている時期でした。
そんな時に行った与論島の海はとてもとてもキレイで、行って良かった、と心から思えました。
その時のことは本館で書いてます。
男薬は、飲もうと思っていない時に現れることもある。
飲みたくなったら、外に出ればいい。
自分を幸せに出来るのは、自分。
衣食住を充実させるのが、まず第1!
暖かい日差しの中、そんな風に思いながらのんびりしてみるのも、良いことなんじゃないかな、と思います。
心の中で思い出してしまう男性たちも、連絡はして来なくても、ぼんやりこちらのことを思い出しているかもしれません。
そんな風に、好きになった男性の記憶に残ることが出来た過去の自分も、無駄な存在なんかじゃないんじゃないかな?
私は彼の人生の糧になったんだ。
頑張った、頑張った。
また、頑張れる日が来るまでに、心身共に元気にしていこう!
もし同じように、恋を休むことに罪悪感を感じている人がいたら、傷を舐め合うのではなく、お互い前を向くために、こんな風に思うよ、ということを書いてみました。
滋養を取ってのんびりしましょ!