本当は「◯◯してはいけない」という否定形のアドバイスは好きじゃないのですが、これだけは本当に止めた方がいい、と思っています。
ちなみに「◯◯してはいけない」系のアドバイスが嫌な理由は、かえってそれが気になって視野が狭くなり、どう行動すべきか分からなくなってしまうからです。
「◯◯ではなく◯◯した方がいい」
という解決に導くアドバイスならアリなんですが、大抵のアドバイスは否定形のことしか言わないのが多いですね。
恋愛相談は、断言系の強いアドバイスをする人にはしない方がいい、というのは恋愛部長も書いていました。
「そんな男止めておきなよ!」とか
「それって遊ばれてるだけなんじゃない?」みたいな、さも自分は世の男のことすべてを知ってる風にアドバイスしたがる女性は多いですが、それって本人が言ってドヤ顔したいだけで、相談者の気持ちを全然考えてなかったりしますからね。
失恋したときの愚痴を友達に話すと
「そっかー、ま、次行こう!次!」
とか笑って言う人もいれば
「辛かったね…私も過去に失恋したときに…」
と自分の話をしてくれる人もいれば
「どうしても忘れられないなら、こう頑張ってみたら?」
とアドバイスをくれる人もいます。
最初は、他人に話すことで冷静になれたり、励まされたりします。
でも、まだ傷が生々しい状態の時は、友達に話して一瞬心が軽くなって、前向きな気持ちになったとしても、
翌日、翌々日、一週間後…と時間が経つにつれ、また辛い気持ちの波が襲ってきたりします。
そして、またグジグジ悩んだ気持ちを友達に聞いてもらう、を繰り返してしまうと
「ちょっと、もういい加減に前を向いてよ!」
と友達もウンザリし始めます。
そうなると、ただでさえ失恋で落ち込んでいるのに、友達関係でもまた落ち込んでしまいます。
でも、だから友達に愚痴を言ってはいけない、ということではありません。
本当の理由は、友達に失恋の話をすることにより、自分で自分の心のカサブタを剥がし続け、辛い気持ちをどんどん記憶に深く刻み込むことになってしまうからです。
今バカリズムの「架空OL日記」を読んでいるのですが、その中で、モスバーガーに同僚と行くと毎回上司の愚痴を言うのが定番化してしまい、その後モスに入ると上司のことを思い出してムッとしたり、モスと聞いただけでムッとするようになってしまった、というエピソードがありました。
失恋って同じような部分があって、何度も何度も思い出していると、条件反射のように別のモノを見ても思い出すようになってしまうことがあります。
失恋以外でも、同僚と上司の愚痴を言い合っているうちに、どんどん嫌な気持ちが深く刻み込まれて、ちょっとした嫌なことでも忘れられなくなることってありますよね。
誰かに些細なことを話したことにより、話さなければ数日で忘れられたようなことでも、ずーっと記憶に残ってしまうことはあります。
それは、自分だけの傷を他人と共有することにより、更に思い出を増やしてしまうことだからかと思います。
そしてやはり、人はネガティヴな話題を嫌います。
特に女性は30歳くらいから、
「そんなの、どうでもいいじゃん!」
と切り捨てられるのはカッコイイ!正しい!合理的!と思うようになる人が多いです。
そして、居心地の悪い思いはしたくないから、わざわざ友達から失恋の愚痴なんて聞きたくない、と思うようになります。
そういう人に失恋の愚痴を言い続けると
「この子はネガティヴなことばかり言うし、その程度の男のことで騒ぎ続けて、馬鹿だな」
と見下してくるようになります。
自分で自分の心のカサブタを剥がし、その上友達からも疎まれる、なんて、踏んだり蹴ったりです。
失恋自体は、確かにすごく苦しいし、1人で抱え込むのが辛い時もあります。
人によっては、失恋しても速攻で立ち直れる人もいれば、ずーっと悩み続ける人もいます。
その違いは、本人の根本的な思考の違いだと思います。
依存心が強く、自分に自信が無い人は、やはり引きずりやすいです。
私もかなり引きずりやすいタイプの典型ですが、そのせいでたくさんのモノを失いました。
そして、友達に愚痴を言わない方が、早く嫌なことを忘れられることに気付きました。
いつも愚痴を聞いてもらっている人に会うと、つい条件反射で嫌なことをまた思い出していたんです。
失恋した後に、必ず諦めなきゃいけないとか、忘れなきゃいけない、とは思いません。
でも、わざわざ自分が傷ついたことだけを繰り返し思い出し続けるのは、非生産的です。
ああいうことがあったから、次はこうしよう、と、失敗を次の糧にする方が、生きやすい。
失恋の事実は、覚えていても忘れても、無くなりません。
いくら友達に愚痴を言って、その時はスッキリした気持ちになっても、だから復縁できるわけではありません。
復縁できるかどうかは、その場にいない彼の気持ち次第。
それは離れた場所でこちらが考えようと考えまいと、変わらない。
ただ、誰にも心の傷を話せず、1人でずーっと悩み続けたり、ワザと傷を見ないフリして心に蓋をすることで、精神的に追い詰められてしまうタイプの人もいます。
やはり溜まっているストレスは発散させなければ、心からカラダまで影響が出てしまいます。
だから、すごーく辛くて堪らないときは、マッサージに行ってカラダの凝りをほぐしたり、運動したり、温泉に行って汗をかいたりして、とりあえずカラダから解放させてあげるのがオススメ!
案外、カラダが楽になると、心も楽になるものです。
そうやってカラダだけでもスッキリサッパリさせ、友達と笑って馬鹿話している方が、失恋の傷がキチンと癒えていきますし、復縁についても冷静に考えられるようになります。
私も先日失恋をしましたが、数人の友人にはすぐに話しましたが、軽く話しただけで終わらせました。
他の友人には話さないでおこうと思っています。
ブログにも身バレしたくないので書かない、というのと、まだ傷が生々しいうちに言葉にすることで、傷を深くしたくないという思いがあり、詳しくは書かないでいます。
その内完全に笑い話に出来るようになったら書くかもしれませんが、今はまだグジグジしている傷に絆創膏を貼っている状態。
それを剥がしてしまいたくないのです。
私は今回ハッキリと失恋できたおかげで、ホッとしている部分もあります。
あーもうこれで、どうやって好かれようか考えたり、頑張って優しくしたりしなくていいんだー!
頑張るのは楽しかったけど、やっぱり欲しいものが手に入らない虚しさがあって、キツかった!
ハッキリと振った側も、きっと面倒で嫌な気持ちになったはずだから申し訳ない気持ちもありますが、
でもホント、今までありがとう!
という気持ちがかなりあります。
せっかくのこの開放感を、愚痴を言うことで消してしまいたくないのです。
また辛いなーと思うときはくるかもしれないけど、でも、元気な気持ちの時間が少しずつ増えていった方が、振った側も嬉しいはず。
ということで、自分のために、友達に失恋の愚痴を言ってはダメ!と思います。