失恋をした後は、楽しかった思い出と、悲しかった決定的な終わりのときのことが、交互に思い出されていきますね。
そうやって記憶をふるいにかけている内に、不思議なモノで、彼と会っていた時に嫌だったことなどは徐々に忘れていってしまう気がします。
ある時には、失恋したことは分かっているし覚えているけど、それさえも記憶の中で薄っすらとしてきて、
「また頑張れば、何とかなるんじゃないかな?」
なんて思ってしまうこともあります。
まぁホントにそれで何とかなる方もいるし、何とかならなくても嫌なことは忘れていった方が良いのですが、ちょっと記憶って怖いな、とも思えてきました。
イケメン君とはお付き合いしていたワケでは無いし、2人で会ったことは数回しかありません。
ただ、会社内で話す彼と、2人で会って話していた時の彼は、かなり違う人格でした。
全く顔は似ていませんが、 「ゆとりですがなにか」では情けない先生役だった松坂桃李くんが
「日本のいちばん長い日」ではぶっ飛んでヤバイ将校役をやった時くらいの違いでした。(あれはあれで演技すごくて良かったですが)
ちなみに「ゆとりですがなにか」の特番が今度あるそうで、とても楽しみにしています。
私は基本的には会社内で話す、優しい可愛らしい彼が好きでした。
でも2人で会っている時の、お兄さんぶったり冷たい物言いをするところも、ドM心がくすぐられて好きでした。
私がドMだということは話していたし、イケメン君も納得している感じではあったのですが、でもそれにしても、思い返すと結構失礼な物言いをされたな、と思うことが数回ありました。
私に好かれているのが分かっていたから調子に乗っていたんでしょうが、過去に同じような態度を別の男性たちから取られたことがあったので
「あぁ、この人は、私のことを人して大事にしてくれてないんだな」
と思いました。
あんなに会社ではニコニコと見つめ合って、気にし合って、優しくし合っていたのに、あれは会社内だけのことで、プライベートでは全然私のことを大事にしようと思ってくれてないんだなぁ、って。
イケメン君は、会社の中では笑顔でニコニコと優しくて、2人で会うとニヤニヤしながら偉ぶって冷たいことを言う。
私は会社内では強がりを言ったり笑いを取ろうとしていて、2人で会うと顔色を伺う甘えたキャラでした。
まぁお互いそりゃ会社とプライベートじゃキャラが変わるものでしょうが、プライベートで冷たくなる人というのは、恋愛感情を持ってくれてないってことだというのは分かっています。
何やかやと私を心配してくれていた時もあるし、どうでもいい人だとまでは思っていなかったと思いますが、「誠意を持って接しよう」というよりは「会社内では仲良くしていたいけど、女としては適当に扱って良い存在」と思われていたと思います。
だから適当に扱った後に
「やべ、この人会社の人だから、これ以上適当に扱ったら後が怖いかも」
とヘラっと敬語で話してきたりしていて、私はその度にどうしたらいいか分からない気持ちになりました。
コロコロ変わる態度に戸惑ってしまって、どれが本当の彼か分かりませんでした。
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片思いと付き合った人では全く違うもので、やはり元彼は私に対しては「傷付けたくない」と思って接してくれていたなぁと思います。
別れた後も会っていた時は、嫌な態度や物言いをされたことは何度もありましたが、私がそれで傷付いた顔をするとフォローしてくれていたし、私が病気になったら心配して電話をくれたりしてました。
イケメン君は私が長引く咳をしていても、気遣う言葉一つくれませんでした。
それは、そういう気遣いで期待させたくなかったのかもしれませんが、他の男性同僚で仲が良い人は
「大丈夫?病院行った方がいいよ」
と何度も言ってくれました。
私が落ち込んでいる時は、一緒に帰って話を聞いてくれたり、食事に行ったりしてくれる男性同僚がいるのに、何で好きなイケメン君とはそれが出来ないんだろ?
単純に「期待させたくない」と思っていたとしても、それはそうキチンと言葉にしてくれて
「恋愛感情としては応えることは出来ないけど、同僚としては仲良くやっていきたいと思ってます」と面と向かって誠実に言われていたら、また違ったのかなぁと思ったりもします。
似た言葉はメールで言われたことはありますが、なんだかザ・社交辞令としか思えませんでしたし、態度としてそれを感じませんでした。
今となっては、どんなに会社内で優しく可愛らしく接してくれても、2人で話した時の、あの見下したような表情や物言いを思い出してしまい、私はもう彼に心を開けなくなりました。
笑顔も優しい態度も、お金絡みの嘘にしか見えなくなったりします。
それでも、たまに楽しく話していると、そんな過去のことはつい忘れて、失恋以前の時のような楽しいドキドキした気持ちが蘇りそうになりますが。
冷静になってみたら、やっぱりあの冷たさはきっと今でも彼の中にあって、単に会社内では顔を出していないだけ。
私も会社内では他の人に見せたことが無い嫌な部分を見せたからお互い様なんですが、でもより多く好意を示し、頑張って優しくしてきた私にとっては、好きな人から見下すような態度を取られたことはショックでした。
私は元彼に対しても、今となっては忘れてしまっている嫌だった言葉や態度がたくさんあります。
それはきっとお互い様で、私が忘れてしまっている酷い態度を、元彼はシッカリ覚えてるってこともあるんだろうと思います。
会社内でしか優しくし合えない関係しか作れなかったのなら、イケメン君のことは単なる憧れに留めておいて、仲良くしようとしなければ良かったかなぁとポエムのように思ったりもしますが、ま、どうでもいいか、過去は過去だしな、と開き直る自分もいます。
ポエムに酔えるのも、人生の楽しみではあるのですが。
昔、男友達とちょっと遊びの関係になりかけたけど踏み止まった、ということがあったのですが、その時の男友達は、その後ちゃんとフォローしてくれて、私のことを友達として大事にしてくれていることが伝わってきました。
私、その頃酷い失恋をしておかしくなってたので、この男友達以外にもバイト先の後輩にまで一瞬手を出した、という最低さだったのは、別のお話…。
でも2人とも調子に乗ってニヤニヤしながら酷い態度を取る、なんてことは無かったんですよね。
ちなみに顔立は男友達もバイト先の後輩も、イケメン君と遜色無い人たちでした。
単純に2人はプライベートな間柄で仲良しだったので、私のことを人として大事に思う気持ちがあったんだと思います。
単なる同級生や同僚だった人の方が、プライベートでは酷い態度を取るってことも結構あるある。
そういうことが、失恋から1ヶ月経って見えてきました。
今気付いたことをウッカリ忘れてしまったら、またズルズルとイケメン君と楽しく話すとウキウキ、なんてなってしまうのかしら?
たまにそういう方のブログを読むことがあるので、
「志村〜後ろ!後ろ!」
みたいな気持ちになるのですが(古い!)、自分がそうなったら分からないものかも?
自分に優しくしてくれる人なら誰でも恋愛感情を持てるものではありませんが、好きな人からは優しくされたいですね。
そして、冷たくされた後に謝罪もフォローも無い男性のことは、やはり表面的にだけ接する関係に留めておかないと、後々辛くなるなぁ、ということを思い出しました。
優しくされたい人に、優しくできる時間を作っていきたいな。
だから、私に冷たくした人のことは、ちゃんとそれはそれで忘れないでおこう。
時間が経って見えてきたことを、覚書として書いておきます。