昨日メインブログに、知人が親族を亡くしたことを書きました。
知人は普段より明るく大きな声で話していて、何となく「空元気っぽくて心配だな」と思っています。
元々視野が狭くて思い詰めやすい性格の人で、一時期は「死んだら楽かな、とかフラッと思ってしまうことがあって、そういう時って奥さんや子供の為に頑張らなきゃとか思えないんだ…」と言ったりしていたので、そんなに精神的にタフな人ではないという認識なこともあります。
そんな心配をしていた矢先
「目の前の、見えなきゃいけないはずのモニターの文字が見えないんだ」
と言われました。
最初は楽観的なフリをして
「えー?老眼とかじゃなくて?」
と言ってみたのですが
「いやー、なんかその文字だけ見えなかったんだよね」
と辺りをキョロキョロしながら、他の文字は読めるかどうか確認していました。
コレは私も精神的に追い詰められていた時に、同じような症状になりました。
「ちゃんと見れば分かるはず」
そう他人から言われる、目の前の文字が目に入らないんです。
「やる気が無いのか?」
と言われてしまうと、更に悪循環。
きっと知人も精神的なものから来ているのだろう、と思い
「今はまだ精神的に、ストレスって言う言葉は語弊があるけど、負担がかかっているんじゃないかな」と言ったら
「そうかなぁ。自分としては元気なつもりなんだけど。
そりゃ落ち込む気持ちはあるけど、仕事の時は気持ちハッキリと切り替えてるし」
と本人は言ってる、けど…
私が見てきた範囲では、あなたはそんなにキッチリと気持ちの切り替えが出来るタイプじゃないですよ?ので
「心がその負担に気付いていない分、体に出てるのかもしれない。
鬱病の人が倒れたり、過呼吸起こしたり、目の前の物が見えなくなるのって、体が危険信号出してるからだって言うし。
そういう時は、一時的にでも薬を飲んだり、休んだりした方が良いケースもあるよ」
と言ったのですが、知人は精神薬に抵抗感がある人なので
「うーん、薬ねぇ。まぁ眠ればなんとかなると思う。
後は趣味を作ることかなー」
と返してきて、そこで会話は終わりました。
病院に行く行かないは個人の自由。
ただ、元々ストレス値の高い人だったので
「趣味を作った方がいいと思う」
という話はしてきていました。
ホントにヤバくなると、趣味どころじゃなくなるんですけどね…
本当は休んだ方が良い時に、趣味のために駆けずり回り、余計心身を崩す人も見たことがあります。
知人のストレスは、私にはない家族、親族への責任感なども大きいので、想像し尽くすことは出来ません。
ヤマシタトモコの漫画「異国日記」では、不仲だった姉の娘を育てることになった女性が描かれていますが、一緒に暮らすわけではなくても、交流のあった甥姪の将来のことを知人は考え始めているだろうと思います。
何をどこまでしてあげるべきなのか、その線引きを考えることさえ、ストレスは溜まるだろうなぁ。
私もそんな、知人のことを心配しているほど余裕のあるわけではないのですが、他人に話すだけで気が楽になるレベルではない時には、そして体に異変が出ているときには、心が「大丈夫」と言っていても、体が悲鳴を上げている可能性がある。
そして、それを知らない人はまだまだ多い。
メンタルの世界の常識は、全然一般常識になってはいないから。
そういえば先日知人の精神科医に
「以前『カウセリングに行ったら?』って言われたことあって、でも認知行動療法とか行ったこともあるし、他の医師にも『あなたの場合はカウンセリングじゃないと思う』って言われたって話したら、『そんなことないはず、おかしい』みたいに否定されたんだ。
でもストレス抱えてる人と話してる時に全面否定するのって、1番やっちゃダメなことじゃない?
私その言葉言われた瞬間に『あーこの人、こういう否定トークはダメだって知らないんだー無知だな』って思っちゃったんだよね」
と話したら
「うん、そういう否定形はダメだよね。
あとカウンセリングなんて意味ないから。
俺、その世界ですげー権威ある有名な人と話したことあるけど、それだけすごい人でも治療して効果出た人は30%くらいだって。
それ以下のカウンセラーなんてゴロゴロいるわけじゃん?
結局、薬飲みながら時間稼ぎして、対応策を考えるってのが一番効率的だね」
と笑いながら言われました。
この権威ある有名カウンセラーが誰か、までは聞きませんでしたが、相性とかもあるだろうけど、カウンセリング行けば万事解決、じゃないだろうなぁ、と今の私は思っています。
アメリカだと夫婦両方のカウンセリングをするシーンをドラマで観るけど、そんな感じで、個人じゃなく周囲の環境すべて合わせて見るのが良いのでは?
個人だけ見たら、効果が薄いのかも。
身内の、親族を亡くしたばかりのストレス、未来への心配事などは、カウンセラーには解決出来ないこと。
それでも、空元気なまま無理をしないでいってくれると良いなと思います。
って、奥さんじゃないのになぜ私がこんな話を聞いているのか…
それは、昭和の男らしい、妻に弱音は言えないタイプの男だからなんですよね…
人それぞれ悩みはあって、それが体に出る人も出ない人もいるけど、目の前の文字が見えなくなるっていうのは、あまり良くない状況だなぁ、と心配しています。
だからって、何もしてあげられないんだけど…
大人の悩みは、若い時よりも重くてお金が絡む話が多いので、恋愛如きでーと言ってしまう人がいるのも分からなくもありませんね。
でも、恋愛は恋愛でやっぱり別ジャンルで辛くて、悩みレベルを比べるものでは無いと思いますが。
私は自分のことでしか悩んでなくて、お気楽な人生にはたからは見えるんだろうなぁ。