山口達也、やっちまいましたね…
もう一般人なのに、あんな風に連行される映像を流すなんてフランスなら有り得ない!
というツイートを見かけましたが、どうなんでしょうか?
「自分を見つめ直していた・・・」元TOKIO山口容疑者(2020年9月22日)
坊主頭の姿もショッキングだったし、追突した相手が警察関係者だったってのも、追突前の映像もバッチリ残されて報道されちゃっているのも、あーあーとなりました。
私はアルコール依存では無い、というか、飲めるけど飲み過ぎたら吐くのと、酔うと落ち込みが酷くなったり、寝付きが悪くなるため、アラフォーになってからはかなり酒量が減りました。
自宅で飲むことも滅多に無いので、アルコール依存の怖さは知人の話や、ドラマや映画の知識しかありません。
先日までNetflixで「殺人を無罪にする方法」を観てましたが、主人公の弁護士女性がアルコール依存症となり、再度飲んだら弁護士資格剥奪される、と言われながらカウンセリングに通っていて、それは弁護士だからかアメリカだからか分からないけど、仕事に確実に影響が出るなんて大変…と思いました。
アルコール依存症で脳にダメージを受け、躁鬱状態となって働かなくなり、生活保護を受給しながら入退院している、という方の話も聞いたことがあります。
元々はプライベートな悩みから始まったアルコール依存症の影響だけど、税金でその後の面倒全て見てもらえるって、どうなのかしら…
と外野としては思ってしまうけど、こういうケースを通して未然に防ぐ手立てを国が考える機会となるのかもしれませんね。
ニュースでは「今の山口達也を支えているのはお兄さん。やはり周囲の協力が必要」と話していましたが、彼の年齢でお兄さんにキッチリ管理してもらう、なんて難しいのでは?
海外ドラマを観ていると、アルコール依存症の人たちがグループカウンセリングをしているシーンもよく観ます。
友人が鬱になった時にこういうグループカウンセリングを受けていたのですが
「なんか皆んなで悩みを話したり、瞑想したりしていても、冷めた気持ちになっちゃって全然同調出来なかったから、私には合わなかったわ」
と話していたのを思い出しました。
支えてくれる家族がいるだけマシ、な人もいるだろうし、カウンセリングだけで改善するとは限らないし、本人が自分を律することが出来ないからこそ、な状態なのだろうから、他人事として上から目線で叩いたり否定したり出来ない話なんだろうな、と思います。
支えてくれる人が家族の場合は、その家族は無給で世話を焼くことになる。
自治体や国が用意した支えてくれる人、の場合は税金が使用される。
何にせよ、誰かがその負担を被ることになるわけですが、でも精神的なフォローって本当にお金なこと。
特に山口達也は元芸能人だから、引退後は体調を改善させてから他の仕事をする、とかも普通の人よりずっと難しいはず。
こんな風に事件になったらマスコミにまた騒がれ、それが更にストレスとなっていくだろうと思うと、例え同情でも関心を寄せるのは気の毒なのかなぁ、とも思ってしまいます。
ずっと彼のファンで、復帰を待ち望んでいた人もたくさんいるんでしょうが…
すごく他人事として言えば、前回の理由もアレだし、今回もこんなだし、年齢的にもここから前を向いて、誰かに支えられて生きていくのって、かなり厳しいんじゃないかなぁ。
私が彼の状況なら、親兄弟だってそこまで熱心に付きっきりで心配してくれるわけではないと思います。
親はもう自分たちの体調やら老後の心配もあるし、兄は仕事もあるし…
そもそも悩みを親兄弟に赤裸々に話すのって、シンドイというか恥ずかしいというか、キツイ。
カウンセラーに相談するのも、気持ちの吐き出しにはなるけれど、実際にそれで問題が解決するわけじゃありませんよね。
昨日「女性の自殺率が増加している。女性は非正規雇用の人が多くて辛い状況だからだ。悩みがあるなら『いのちの電話』へ」というツイートがトレンド入りしていて、その多くが某野党の議員さんのツイートだったのですが、私はそれを読んで
「いや、金銭的に困っている、能力的に正社員になれない、という悩みを『いのちの電話』に電話して話したところで、その場で慰めてもらえても問題は解決しないよね?」
と思ってしまいました。
「じゃあ、あなたにはこの仕事を提供します」とか「取り急ぎ必要なお金を送りますね」って言われるわけじゃないんでしょ?
もしかしたら生活保護とかの手続きを教えてもらえるのかもしれないけど…
20代、30代でまだまだ人生を変えられる、転職も出来るし体力もある、人員募集をしている企業がたくさんある地域に住んでいる、なら気の持ちようで変えられることは全然あると思うけど…40代以降はかなりキツイんじゃないかな…
老老介護状態で、アルコール依存症の弟の面倒をお兄さんがずっと見続ける、なんてのも、それはそれでお兄さんが可哀想…
だからって、山口達也を世間の皆んなが見捨てるのは間違っている。
現役時代にたくさん税金を払ってきているのだろうから、その分で支援を受けて治療に専念していけたら良いのかなぁ。
「アルコール依存症」で検索すると、たくさんの本が出てきます。
それだけたくさん本が世の中にあっても、響かない人には響かない、難しい問題なのでしょうね。
人と人は支え合って生きていく、というのは理想だけど…
それが実際には叶わない環境の人も、実際にはいる。
これからは一人っ子の人も多いから、行政に頼らないといけない人も増えるかもしれない。
でもそれは、国が豊かじゃないと出来ないこと。
国の資金が尽きて、カウンセリングが受けられなくなって…というのが映画「ジョーカー」でありましたが、そういう状況に日本がなる可能性は、結構高い気がします。
やはりコロナの影響が大きすぎますし…
例え今現在の私がアルコール依存症ではなくても、他のどんな病気になるか分からない。
今となっては、山口達也の心の弱さ、なんて糾弾する気持ちになれないどころか、明日は我が身…気をつけないと…と思ってしまいます。
人生の折り返し地点から、人は盛り返すことが出来る。
そういう姿を見せて欲しい、と勝手に望んでしまいますが、それさえも追い詰める言葉になる可能性があるのかと思うと、人生ってキッツいな〜と改めて思わされました…