会社の女の子が、先日鈴木さんと彼女が歩いているのを見たそうです。
「どんな人だった?」と聞いたら、一瞬微妙な顔をした後
「ちゃんと見てないですけど…真面目そうな人でした」
と言っていました。へー。
ま、聞いて楽しい話じゃなかったですね、やっぱり。
その直前に、鈴木さんと仕事の話をしました。
彼なりに、昨日残業して頑張ったようでした。
不甲斐ない自分が恥ずかしいのか、私がアレコレ言うのが不満なのか、慌てていて混乱し出しているのか、表情が固く、愛想笑いをしなくなっていました。
このまま、不十分なところは私がサッサと直してしまった方が、お互い楽なのかな?
私が仕事している間に、彼女と楽しく過ごせばいいじゃない?
そんな風に思うアラフォー女って、痛いなぁと思います。
そんなこと思いたくないから、鈴木さんの成長なんて考えず、自分でサッサとやっちゃえば良いのかな。
(本来は私の業務範疇外だけど)
なんだか、面倒を見るのと見捨てるの、どっちが私情を挟んでいるのか分かりません。
ただどちらにしても、キチンと仕事が順調に行けば良いだけ。
ここで私が仕事を引き揚げたら、鈴木さんはモヤモヤするだろうなぁ。
何だかんだ言って、頑張ろうとしてるし。
甘えてアレコレ私にやらせよう、なんて思ってないし。
なんて考えていたのですが、このプロジェクトに関して改めて私なりに考え直してみたときに、追加で入れたい情報が出てきました。
それは、鈴木さんにしか書けないものです。
なので、今まで鈴木さんがやり切れなかった部分は私が埋める代わりに、鈴木さんには彼にしか出来ないことをやってもらうことにしました。
危ない、危ない。
公私混同して、余計なストレスを抱えてしまうところでした。
私と鈴木さんは専門が違うからこそ、そこを補っていけば良い。
もちろん昨日までに頼んでいたことも、鈴木さんが出来るようになれたら良いけど、それは一朝一夕で出来ることじゃない。
「この部分は鈴木さんにしか出来ないことだから、よろしくね」
と言ったら、ちょっと情け無い顔で
「頑張ります」
と言っていました。
今までのような、とりあえずの其の場凌ぎな軽い返事ではありませんでした。
プライベートはともかく、仕事で関わる人として、鈴木さんと向き合っていこう。
振られる前は、やはり変に気を遣って、ちゃんと向き合おうとしてなかったなぁ。
私が向き合おうとするのに応えてくれるかは分かりません。
それはもう、彼の仕事に対する熱意次第ですし。
でも、とりあえず彼女目撃情報のことは記憶の底にナイナイして、私は仕事で鈴木さんと向き合おう、と改めて思いました。