私は以前から時々「ネガティヴな話が多い」と指摘されることがありました。
多分それは愚痴や被害妄想のようなことをツラツラ言っていた、ちょっと病んでいた時です。
でも先日派遣女性達とお食事会をした時に、
「否定的なアドバイスの方が、よっぽどネガティヴだ」
と気付きました。
失恋してグズグズと言っている女性に
「もう連絡するのは止めなよ」とか
「いつまでもそんな風に思ってるのは、時間の無駄だよ」とか
「もっとあなたに合う人を探せばいいじゃん」とか
「高望みしすぎなんじゃないの?」とか
「もっとちゃんと現実を見なよ」とか、
そういうアドバイスのフリして、悩んでいる人の行動や思考にストップをかける言葉の方が、悪意がない分ネガティヴに思えます。
あえて辛口のアドバイスをして、気力を出させてあげよう
そういう気持ちからくる言葉なのでしょうが、そんな風に今の気持ちを否定されたり、行動を制限されることで、どんどん追い詰められることってあるんですよね。
相手は悪意が無い分
「私はちゃんとアドバイスしてあげてるのに、愚痴ばかりグズグズ言ってて改善しようとしない」と怒り出す人もいます。
先日、大好きな作家兼エッセイストの菅野彰さんのブログで、友人がパワハラに遭った時のことが書かれていました。
菅野彰さんはBL系の小説も書かれていますが、日常エッセイがものすごくものすごく面白くて大好きです。
特に「不健全な精神だって健全な肉体に宿りたいのだ」シリーズは、結婚を目指して花嫁修業をしたり、占い師めぐりをしている内に、徐々に運動系のイベントに参加したり、仲良くなった担当さんと屋久島に行ったり、心身の調子が悪くなった時にはアーユルヴェーダに行ったり、
と企画で女性が楽しめそうなところにあちこち行っていて、その文章も面白くて何度も読み返しています。
菅野さんはパワハラに遭っている友人の話を聞いていたとき、最初はただただ聞いていたけれど、やはり徐々にイライラしていったそうです。
アドバイスをしても友人は耳を貸さない、でも聞いている内容は普通ではない。
そしてある時に、友人が今までとまるで変わってしまった変化に気付き、慌てて
「その会社を辞めて欲しい」と言った上で、弁護士の元に連れて行ったことが詳細に書かれていました。
菅野さんは友人から
「こんなことを言ったら、また怒られるかもしれないけど…」
と前置きをした上で話をされた時に、今まで自分が友人に取っていた態度も、友人には怒られているように感じていたんだと気付いて後悔したそうです。
詳細は菅野さんのブログをご一読下さい。
菅野彰 「被害者に過失があったというのは、加害者がほとんど必ず使ってくる論法」
私は前々から、正論のアドバイスは人を追い詰めることがある、と書いてきていますが、先日自分がそういうアドバイスをまたされた時に、
こういう事例はきっと世間にはたくさんあって、でもまだそんなに認知されている価値観ではないのかもしれないな?と思いました。
もちろん同じように思っている人が世間にはたくさんいるのだと思いますが、それをアウトプットする場がまだ少ないような気がします。
前向きな正論に対して、逃げのように見える人も多いのかもしれません。
今日、前述の派遣さん達とも仲の良い同僚男性に、今回のこの派遣女性達からされたネガティヴなアドバイスについて話しました。
この同僚男性からも彼女たちと同様のことを言われたことがあります。
「そういう状況になると、あの上司ならきっとこんなやり方をして、かえって困ることになるかもしれない。
だって前にもこういう人がいて、こういう目に遭ったし」
そんな話を色々聞いてきていました。
さすがに同僚男性も、派遣さん達の発言には驚いて
「そんなこと言うなんて、まぁあの人たちは元気だから気持ちが分からないんだろうけど、でもそれはちょっと無いね…」と言ってくれました。その後私は
「私は今まで、そういうネガティヴな情報に振り回されて、上司からもキツイことを言われて、どんどん道を塞がれていくみたいで、今は疲れてしまった」とハッキリと言いました。
「もちろん、悪意が無くて、本当にそういうことがあったから言ってくれてるのは分かるけど、そういう話に耳を傾け過ぎると、どうして良いのか分からなくて不安になるよ」と言うと
「そうだよね…でも俺たちは、これまでずっとそういう状況を目の前で見てきたから」と言うので
「そもそも、そんな状況が起こり続けていて、それを横目で見ながら皆んながストレスを溜めて、陰でアレコレと噂話や愚痴を言い続けてるのがおかしいと思う。
もちろん愚痴は、私も言ってスッキリしたり、笑えることもあるけど、ただただお互いに疑心暗鬼にさせるだけの話をし続けるのって、精神衛生上良くない。
私は派遣さんから『でもさー』とか『それで、どーすんの?』とか言われた時に、『あ、この人達は悪い人ではないけど、所詮他人事だと思ってるから、こんな簡単にネガティヴなアドバイスをするんだ』って分かった。
本当に私のことを考えてくれている友人は、そんなこと絶対に言わない。
それは会社内の状況を知らないからじゃなくて、今の私の状況を考えたら、そんな言葉が今は私を追い詰めるだけだって分かってるから。
そう思ったら、これまでツラツラ悩んでいたことが馬鹿らしくなって、なんかスッキリした」と笑って言いました。
今日、私は何だかとても調子が良くて、久々に晩御飯もお腹いっぱい豚丼を食べました。
自分が何故こんなに苦しい気持ちになっていたのか、少し見えてきた気がします。
「自分は自分、他人は他人」と割り切って社会生活を送ることは、なかなか出来ません。
偶にあからさまにそういう態度の人を見かけますが、やはり陰で馬鹿にされています。
「あの人は、信用出来ない」って。
楽しいことだけしたいわけではないけれど、頑張ることを楽しめる環境にいたい
と私は思います。
暗いことを考えれば暗いことだらけだし、ポジティブ過ぎて目の前のことが見えていないのも良くない。
ネガティヴな話題自体は、私は結構好きですし。
でも、アドバイスのフリをしてネガティヴなことを言い続ける人達とは、距離を置こうと思いました。
今、ビットコインの値段が一気に上昇し続けています。
そんな状況でも「きっとまた暴落する」と言い続け、FXでショートし続けている人がいます。
私もいつまでも上昇し続ける訳ない、と思うとハラハラします。
でも、いつ暴落が起こっても良いように備え、現在得られる利益を素直に喜びたい。
ネガティヴなアドバイスをし続ける人は
「きっとまたビットコインの値段は暴落する」
とずーっとずーっと、本当に暴落するまで言い続けて、やっと暴落した時に
「ほら、やっぱり暴落した」
と言う人に似ている気がします。
また「一回値段が下がらないと怖くて買えない」と5chで言い続けている人がいました。
確かに価格上昇中ではありますが、それでも一気に上がった後に5万円落ちたり、何度かそういう「買い」のポイントとなる落ちるタイミングは何度もありました。
でもその人はいつまでも「もっと落ちてからじゃないと怖い」と言うのです。
「お前は0円になるまで買えないよ」
と思いました。
先のことを心配しすぎることって、仕事でも恋愛でも災害でもなんでも、色んな状況であることだと思います。
防災グッズを用意しておいた方が良いように、転ばぬ先の杖は必要です。
ポジティブ過ぎる人は私は苦手ではありますが、それでもちょっと、不必要なくらい先のことを心配して、ネガティブなことばかり言い続けていると、どんどん心が苦しくなると改めて思いました。
今回私は、自分を追い詰めた人たちを恨む気持ちはありません。
悪意があった人も、無かった人もいて、そして私自身にも問題はありました。
ただどんなことがあったにしろ、そのせいで私が必要以上に思い悩んで、食事も美味しく食べられなくなるなんて、やっぱりおかしな話です。
まずは、健康であること。
仕事にしろ恋愛にしろ趣味にしろなんでも、心身ともに健康であってこそ、だと思います。
いつも笑顔で、なんてのは私も嘘っぽく感じますが、まぁまぁ、そこそこ笑って過ごせた方が人生は良いですね。
それを阻害する程のネガティブな思考は、自分の中から生まれてしまう分には仕方ないけれど、不必要なくらい他人から受け取るのは止めたいです。
その人が悩んでいる話を聞くのは全然良いのですが、アドバイスのフリしてネガティブな言葉を言う人は、ちょっともう当分は関わりたくないかな〜。
ということで、週末は友達がラクーアに誘ってくれたので、ゆったりまったりするのを楽しみに今週も頑張ります!